上場企業の来春採用計画「震災後も変えず」65%

スポンサードリンク

 東日本大震災後も2012年春の新卒採用人数を震災前の計画と変えない企業が65%に上ることが、日本経済新聞社が国内上場企業を対象に実施したアンケートで明らかになった。震災による痛手は大きいが、海外展開や新規出店など中長期戦略を進めるうえで必要な人材の確保は着実に進めようとする企業の姿勢が浮かび上がった。

 調査は4月21日から5月17日にかけ国内上場企業3676社を対象に実施。うち1730社(全体の47.1%)から回答を得た。調査・集計は日経リサーチが担当した。

 12年4月の新卒採用計画(高卒〜大学院卒)については、1124社が「震災前と変えない」と回答した。三菱電機は単体で1300人の採用を予定しており、震災後も計画を変更しない。中長期的に海外売上高比率を40%に高めるなどの成長戦略を進めており「震災後も事業計画に大きな変更はない」。

 セブン&アイ・ホールディングスも、コンビニエンスストアのセブン―イレブンを国内で1年間に1200店舗出店する予定で、人材確保のため今年4月に採用した474人と同程度か若干増の採用を見込む。

 このほかパナソニックや住友化学、キリンホールディングスなども震災前の採用計画を据え置く考え。ただ「未定」「もともと計画がない」と回答した企業も合計で3割近くに達しており、震災の経営への影響をまだ読みきれない企業も多いようだ。

 今年度(11年4月期〜12年3月期)の業績見通し(最終損益ベース)も60%の企業が「震災前の計画から変更しない」と回答した一方、「減らす」と答えた企業も約10%の171社に上った。

(2011年6月10日 日本経済新聞)




上場企業の来春採用計画「震災後も変えず」65%へのトラックバックURL



Copyright © 2014 上場企業の来春採用計画「震災後も変えず」65%:ハローワーク職業訓練所